万年筆インクを自分で作る!?ミクサブルインクで楽しむ自分オリジナルインクの世界[文具レビュー]
ミクサブルインクmini発売!手軽に楽しむオリジナルインクの世界
2018年4月PLATINUM(プラチナ)から装いを新しくミクサブルインクmini全9色が発売になりました。
静かに人気を集めている万年筆インクはこの10年で大きく変化した「文房具」です。
大阪にある万年筆専門店では10年前、万年筆インク(瓶)は1ヶ月に数本程度の売上しかなかったものが、昨年はその200倍以上が売れる商材(商品)になっているとか。
その要因のひとつが、各万年筆メーカーから発売されている万年筆インクのカラーバリエーションがあげられます。
パイロットの「色彩雫シリーズ」が24色、セーラー万年筆「SHIKIORI四季織」16色、プラチナからは「classicINK」6色が登場、ごく最近ではセーラー万年筆が「インク工房シリーズ」としていきなり全100色のラインナップを市場に投入するなど、各メーカーの万年筆インクに対する並々ならぬ意気込みを感じます。
ミクサブルインク
プラチナから「ミクサブルインク」という、混ぜて自分だけの色をつくる事ができる万年筆インクが発売されています。
この「混ぜられる」というのは、万年筆インクではちょっと異例で、本来完成されたインクはその色で「安定」して使えるよう調整済みで出荷されています。
特に海外ブランドのインクは混ぜて使用しないように呼びかけているメーカーもあります。
<閑話休題>
ミクサブルインクに話を戻します。
ミクサブルインクはすでに発売されていましたが、2018年4月インクボトルのデザインや容量などを見直し1本1000円の価格で登場したのがミクサブルインクminiです。
特徴は新しくデザインされたインクボトルはまるで化粧水のように美しい輝きを放つ、とてもオシャレな瓶になった点です。
このままデスクの上に飾っておきたくなるほど、美しい品が伝わってきます。
MIXABLE INK mini Lineup
#1 Smoke Black
#11 Flame Red
#21 Cyclamen Pink
#28 Silky Purple
#30 Sunny Yellow
#41 Leaf Green
#55 Aurora Blue
#57 Aqua Blue
#62 Earth Brown
How to MIXABLE INK
ではどうやってオリジナルインクを作ればいいのか?
次のツールを用意しましょう。
- ミクサブルインク
- スポイト
- お皿(絵の具用パレット)
- ガラスペン
ミクサブルインクの他に、これらの物が必要になります。
ガラスペンと聞くとなにか高価な筆記具のイメージがありますが、ボクがつかっているペンは佐瀬工業製で3本セット(太・中・細字)で¥1500−、お皿は100円均一ショップで売っている小皿で十分です。
STEP1
ミクサブルインクとお皿、そしてスポイトを用意して。
STEP2
インクをスポイトで吸い上げて、約1滴をお皿に落とします。
STEP3
お皿に2種類のインクを落として、混ぜ合わせます。
混ぜ合わせる時にガラスペンを使うといいでしょう。配合のあと試し書きがしやすくなります。
お皿は白い陶器を推奨します。色柄のお皿はインクが混ぜ合わさったとき色が認識しにくくなります。
試し書きをしてみましょう、この際も白い紙で、できれば普段使っているノートに書いてみるとノートとインクとの相性を比較できるはずです。
However!?
ところが・・・いきなり配色なんて簡単にはできません。
あるメーカーさんではオリジナルインクを作ってくれる「インクベンダー」という配合のプロフェッショナルがいます。
これまでに何万色をも手がけたプロだからこそ、お客様のオーダーに応える事ができるのであって、はじめてのビギナーはいきなり思い通りの配色はできない!と思ってもらった方がいいです。
POINT!
オリジナルインクをつくる3つのポイント!
- 作るインクのカラー(結果)をイメージする
- インクは1:1を基本にして、1:2から1:3程度に留める。
- 使用するインクは3色からスタート
1、作るインクのカラー(結果)をイメージする
はじめにどんな色を作りたいのか、おおざっぱでいいので頭の中でイメージしてみる事が大切、適当に混ぜ合わせてもプラチナさんのインクは優秀なのでそれなりのきれいな色に仕上がります。
そうすると、次に同じインクを作るとき、さらにそこから発展させてインクバリエーションを増やすことができくなるなります。
配合の時はメモやノートに控えて置く事を推奨します。
2,インクは1:1を基本にして、1:2から1:3程度に留める。
まずは1:1、2色を同じ比率で配合してみましょう。
基本は1:1で、その色の特製が見えてくれば比率を変えて次の配合にステップアップしましょう。ここでもちゃんと控えを残して置くことが大切です。
3,使用するインクは3色からスタート
ミクサブルインクminiは1本1000円とお手頃な価格ですが、いきなり全色揃えた上に他のツールも含めると、諭吉先生(かつての聖徳太子)が財布から旅立ってしまいます。
まずは2〜3色からはじめて見ましょう。
ミクサブルインクminiのラインナップは単色でも十分日常に使えるカラーが揃っているので、まず自分の普段使い色を選ぶのもいい選択です。
もちろん全色大人買いしても、まったく問題はありません、プラチナさんもきっと喜んでくれるはずです(*^_^*)
What’s Image?
「イメージしないさいって言われても、どの色とどの色を混ぜ合わせたらどんな色になるのかわからないし・・・」
プラチナが用意してあるパンプレットには簡単な配色比較表がついています、そちらを参考にしてもらえればイメージつくりに役立つはずです。
ここから先はPersonal Servis!
ボクががんばって配合した全9色 1:1の配合表がこちら
#1 Smoke Black
#11 Flame Red
#21 Cyclamen Pink
#28 Silky Purple
#30 Sunny Yellow
#41 Leaf Green
#55 Aurora Blue
#57 Aqua Blue
#62 Earth Brown
基本色+8色を1:1の比率(概ね)での結果です。<写真>は未編集ですがモニターや光線の加減で実際の色と異なる場合があります。
だいたい「こんな感じかな?」という参考にしもらえれば幸いです。
one more thing
このミクサブルインクminiと同時にEmptybottleも発売になりました。
いわゆる空瓶です、このEmptybottleもミクサブルインクminiと同じオシャレで美しいインクボトルです。
自分色に配合したインクをこのボトルに詰めたら、まるで市販されているような自分インクの完成です。
また、ミクサブルインクminiのボトルにはインクの色示す表示がありません。
表記は外側のパッケージだけ、使い切ったあとは自由に使う事ができるのは先の事を見越しての事・・・だと個人的推測。
1〜3本程度ならインクの色で判断できるかもしれませんが、同系色のインク(例オーロラブルーとアクアブルー)だと「アレ!どっちだっけ?」
となりかねません。
そこで市販のマスキングテープを使ってインクボトルに色を表記しておく事をお勧めします。
マスキングテープで貼るメリットは、後で剥がしやすい点です、<写真>の丸シール型マスキングテープは株式会社ニトムズの「マスキング丸テープ」直径16mm。
ホワイトを使っていますが、こちらもカラーバリエーションとサイズも豊富なのでお好みにあった物を選べます。
プラチナさんがここまで想定していたのかは不明ですが、キャップの上側(天)はフラットになっていて、このマスキング丸テープが貼りやすい設計になっています。
ミクサブルインクminiなまとめ
「オリジナルインクを作る」楽しくもあり、面倒な作業です、はじめは思い通りの色のならずやきもきするかもしれません。
まずは結果を求めず、プロセスを楽しむ事からはじめてみましょう。
途中で配合をメモしましょうと話しましたが、1:1でも厳密な配合ははやり難しいと感じます。
でもそこは潔さと予期しない色との出会いは「一期一会」の心で楽しみましょう。
なにはともあれ、あなただけの思いと完成までに至る物語が詰まったインクを手にすることができるからです。
*折角のカラーインクなので、中のインクが視認しやすい透明な万年筆インクも合わせてオススメします。
プラチナではミクサブルインクminiと同時に発売になった、プレピークリスタルが相性抜群、なんといっても1本¥400−で買える万年筆ですからインクの数だけ揃えたくなります。
関連記事
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ミクサブルインクminiDate
発売日 2018年4月16日
カラー 全9色
容量 20ml
価格 ¥1000−(消費税別)
空インク瓶(Emptybottle)
ミクサブルインクminiと同サイズ
価格 ¥500−(消費税別)
Amazon
ミクサブルインクmini
Emptybottle
ニトムズ マスキング丸テープ(アソートタイプ)
ガラスペン
加瀬工業製ではありませんが、インクバリエーションを楽しむなら万年筆だけなく廉価なガラスペンがあると重宝します。
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