万年筆インクノートのススメ![文具]
万年筆インクが百花繚乱
万年筆のインクって「ブラック」「ブルーブラック」「ブルー」くらいだとお思いの方。
ボクもつい数年までは、多くて12色くらい?(小学校の色鉛筆か!)と思っていました。
万年筆インクメーカーのインク(2015年3月現在)
- パイロット 色彩雫シリーズ 全24色
- J.HEBIN (エルバン)全30色
- ナガサワ文具センター オリジナル 神戸インク物語 全50色
- Jansen 全21色(内1色は廃盤)
- ROHRER&KLINGHER(ローラー&ライナー) 全18色
- DAIMINE(ダイアミン) 全104色
- セーラー万年筆 ジェントルインク 全8色
これだけでも255色
さらに
CRAN d’ACHE/DELTA/ Kaweco/OMAS/Pelikan Edelstein/GRAFVON FABER-CASTELL/SHEAFFER/VISCONTIなど、ぜんぶ羅列していたらキリがありません。
すべての万年筆インクがどこでも買えるかというと、大都市の文具屋さんでもないかぎり全部置いている店の方まれなので、一堂に見られる機会はめったにありません。
これらの中でも、比較的取り扱い店舗も多いパイロット「色彩雫シリーズ」は、昨年ミニボトルもラインナップに加わって、手軽に万年筆インクのカラーバリエーションが楽しめるようになりました。
ところが
人間とは限りなく貪欲で必要以上にすべてを手に入れたくなる、業のふかーーーい生き物です。
部屋中を万年筆インクで埋め尽くしたくなる衝動に駆られます。
たとえば
上記255色1本あたり¥1800で計算すると1800*255=459000!(45万9千円!!)
万年筆インクのために、一般の人がこれだけ買いそろえるのは物理的(経済的にも)無理なお話。
それじゃあ
あきらめる?
いえいえ、それなら自分専用のインクノートをつくってマイカタログに収めてしまおう!というお話し。
インクノート
上記のように、各社万年筆インクのカラーバリエーションに余念がない?訳ですが。
最近若い女性やご婦人の間で(おじさんもOK)、万年筆インクから万年筆を購入する方が増えていると、ある文具店の方からお話しを聞きました。
そのくらい今の万年筆インクには魅力があるという事!
いろんなインクを試してみたいと思う反面、どこから攻めていけばいいのか迷ってしまうのも事実。
そこで、文房具屋さんへ行くときに自分専用の万年筆インクノートを持って行くことをオススメします。
とりあえず購入できるできる万年筆インクは1本だとしても、ブルー系?ブラック系?
それだけでも、各社いろんな「ブルー」や「ブラック」があります。
店頭の試し書き用紙で書いてもいいですが、自分専用インクノートを持って行けば、「色彩雫・深海」(ブルーブラック系)を購入したとき、他のインクの試し書きをこのノートにしておけば、書いているあいだにもう少しブルーが濃い方がいいかな?と感じた時に、前回試し書きをしていた他のインクの色を改めて比較する事ができます。
次回は「色彩雫・朝顔」にしようとか、J.HERBIN(エルバン)の「サファイアブルー」にしようと比較参照できるので、より使う時のイメージが容易になります。
そこで、インクノートつくりのポイント
- ノートはサイズ
- 紙は万年筆が使える紙質
- 万年筆インクのかき分け
- ガラスペン
1.ノートはサイズ
携帯性を優先してもいいですが、自宅で大きく見たいときはA5サイズくらいのノートがベター。
2.紙は万年筆が使える紙質
紙は白、万年筆用に開発されたペーパー・ノートも売っているので、ちょっと割高ですがそちらをオススメ。
3.万年筆インクのかき分け
試し書きを最初のページから時系列で書くか?メーカー毎にページを分けるか?同じ系統「ブルー系」「ブラック系」毎に?ここはあなた自身のお好みで!できれば、メーカー毎か色の系列をオススメします。
4.ガラスペン
試し書きをする際、お店でペンを用意してくれていますが、インクが増えてきて自宅でも試し書きや色を並べて比較したいときに、いちいち万年筆にインクを入れてから使うと「やっぱりこっちのインクにしよう!」と思う事が必ず出てきます。
安くてもいいのでガラスペンを数本用意しておくと、自宅で色を試し書きする際にとっても便利です。
サンプル
ボクの場合「万年筆インクノート」は枻出版が販売している「SORAノート」
万年筆のためにつくられたノートなので、万年筆での筆記に最適です。
色見本ページ
ボクは運良く、大阪阪急百貨店で開催された文具イベントで130色あまりの万年筆インクが試し書きできるコーナーで一気試し書きができたので、ページは各メーカーで記入しています。
PILOT 色彩雫 全24色から
ナガサワ文具センター 神戸インク物語 全50色から
J.HELBIN 全30色から
セーラー万年筆 ジェントルインク 全8色から
同系色 ブルー・ブルーブラック系でまとめたページ
その他の万年筆ノートに向くノート
アピカ プレミアムCDノート
日本国内でもトップクラスのなめらかノート、ペンのすべりは最高!「A.Silky865Premium」と呼ばれるオリジナル筆記用紙を採用。
ナガサワ文具オリジナルノート
コクヨのミオペーパーを使用したノート、万年筆専用というわけではなく、本来はゲルインク用に開発された「乾きが早い」「にじまない」という特徴のノート。
コクヨ 装丁ノート<RECORD BOOK Century Edition>
優れた保存性と上質な書き味により、「書き残す」ことに最適なノート、保存性・万年筆での裏抜け。にじみにくいなどの特徴を持つ高級帳簿用紙。
ジョッター
いわゆる情報カード、「万年筆インクノート」をもっていなっかた時などに、ジョッターをもっていると、ノートのフォーマットとは異なりますが、珍しいインクと出会ったときに便利です。
文具会へのススメ
東京や大阪・名古屋など「文具会」と称する、文房具愛好家が集まるオフ会などがあります。
愛好家といっても、文具好きな人たちのなので敷居はとっても低いので初心者でも安心です。
こういったオフ会に参加しておくと、万年筆好きな人たちとインク交換をする機会も訪れます、そんな時には「万年筆インクノート」が活躍してくれはずです。
ここで、紹介できませんが「文具会」「文具朝食会」などのキーワードで検索してみるとみつかります。
全部めんどくさい!という方
雑誌「趣味の文具箱」VOL.32(枻出版社)
バックナンバーですが、こちらにインクのカラー見本ページが折り込み付録でついています。
チラ見せ
あとがき
試し書きについては、実際にできる「させてくれる」店舗はそう多くありません。
その点やはり万年筆専門店がいちばん安心です。
僕の場合、文具のイベントで約130色以上のインクをノートに残すことができましたが、こうしたイベントに参加するのもオススメです。
関西であれば、神戸ナガサワ文具センター(三ノ宮本店DEN・大阪梅田茶屋町店・神戸煉瓦倉庫店)は試し書きが可能です。
(ただし、お店も商売なので購入前提でね、また週末の繁忙時間帯では対応できない場合もありますのでその場合はご了承を)
万年筆の専門店は都市部以外地方にもあるので、一度地元のお店を調べておくのもいいでしょう。
上記の雑誌「趣味の文具箱」には毎号万年筆の専門店リストが巻末に掲載されているので、そちらもぜひ参考に。
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