趣味の文具箱VSナガサワ文具センターが語る万年筆インク対談[文具]
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KOBE INK 物語, ナガサワ文具センター, 万年筆インク
ナガサワ文具センター茶屋町店万年筆サミット
2015年12月5日〜7日までの3日間、大阪梅田にあるナガサワ文具センター梅田茶屋町店で、中屋万年筆オーダー会・ペンクリニックなどのイベントも盛りだくさんに、今年も万年筆サミットが開催されました。
この万年筆サミットに雑誌「趣味の文具箱」枻出版編集から清水編集長・井浦副編集長が参戦、3日間会場でたくさんの万年筆・文房具ファンと交流されました。
枻出版社「趣味の文具箱」清水編集長×神戸インク開発者ナガサワ文具センター 竹内直行のトークイベントショー
万年筆サミットの名物?とも言える、日本最高の万年筆雑誌「趣味の文具箱」の清水編集長と日本最多色万年筆インク「神戸インク物語」開発者竹内室長の対談が12月6日(土曜)に19:00から開催されました。
今回はそんなお二人の対談の様子を紹介しましょう。
万年筆インクに夢中!
趣味の文具箱vol.36は万年筆インクの大特集、そんな話から10月に改装したナガサワ文具センター梅田茶屋町店について竹内室長(以下竹内)は?
新しく生まれ買った売り場
新しく生まれ変わった大きな点は、万年筆の売り場を大きく拡張して、ゆったりと試し書きができる売り場を構築しました。
以前の店舗ではカウンター3本しかなかったショーウインドウ(什器)を10本に増設し、万年筆を上から俯瞰して見て試し書きのできる空間になりました。
と語る竹内室長。
なるほど、これでどのショーケースの前でも、心置きなくインクと万年筆の試し書きが出来るようになったってことですね。
神戸インク物語
全52色(2015年12月6日現在)もちろん万年筆インクでは日本最大多色の規模を誇る「神戸インク物語」
年内には2色の新色が加わり全54色のラインナップになります。
No53北野パールシルバー
意外に知られていませんが、神戸北野は真珠産業が盛んな街で、六甲山のやわらかな光が真珠の選別作業に適していて、この街と真珠をイメージして誕生したのがこのパールシルバーです。
No54五色山オークル
知られざる神戸シリーズ?と呼んでもいいのか54色目は神戸・垂水区にある「五色塚古墳」神戸の古代史に触れる貴重前方後円墳をオークル(うす茶色)で再現。
2色とも明るい色ので表現された新色です。
さらに新〇が201〇年に×月に〇と△が企画中ですが、オフレコ扱いなので自主規制「ピッーーーー!」させていただきます。
くれぐれも、お店への問い合わせご遠慮ください。
次のトレンドはキラキラ!?ラメ入りインク
「趣味の文具箱」vol36でも特集されているインクの中に、今一番注目を集めているのは金粉・銀粉がインクのなかに散りばめられたカラーインク。
ではテキスト(趣味の文具箱)84ページを開いて(笑)
お持ちで無い方はイメージください(m_m)
ダイアミン シマーリングインク
ダイアミンからは全10色カラーにより金粉・銀粉が異なります。
H.HEBIN(エルバン)アニバーサリーインク1670
フランスの大手メーカーエルバンからはアニバーサリーインク1670のシリーズで現在4色を展開。
金粉入りインクのパイオニア的存在のエルバンでは、すべて金粉で展開。
4色目のエメラルドチボーは一部国内で先行発売がありましたが、一般では2016年2月発売を予定しています。
金粉・銀粉入りのインクのため、万年筆で使うにはちょっと・・・
本誌の中では、アレやアレを使ったユニークなアイデアを紹介、こちらは買った人のお楽しみ(テキスト85ページ)
ちらっと紹介(笑)
詳しくは本誌で
このラメ入りインクを万年筆で使えないものか?
もれ承けたわったところ・・・
- ダイアミン→fountainPen用
- エルバン→つけペン用
の表記があるらしいので、ダイアミンなら使えるのではないか?との声もありです。
今回のイベントでは枻出版オリジナル万年筆(正確には「趣味の文具箱」オリジナル)のプロフェッショナルギア「レアロ スケルトンレッド」にラメインクをいれて会場で試し書きをさせてくれていました。
「1日くらいだったら綺麗に洗い落とせると」とお話
とはいえ、ご使用に際してはあくまで自己責任でお願いします、清水編集長はお仕事で試されていますし、過去に何本ものペンを葬っておられますので念のため(合唱)
インク試し書きコーナー
当日会場ではラメ入りインク13色と神戸インク物語52色の試し書きコーナーを特設
たくさんのインクファンが試し書きを行っていました。
趣味の文具箱vol36編集秘話
毎号毎号保存版のような密度を誇る「趣味の文具箱」その内容はファンには嬉しく編集にとってはまるで地獄?その中から
巻頭インクカラーカタログ
万年筆メーカー・インクメーカーに分けた構成で、可能なかぎり実物の色を再現印刷(印刷屋さんありがとう!)
ダイアミン112色と神戸インク物語54色が幅をきかせています(笑)
インク粘度224色を測定
万年筆インクの3大要素はph(水素イオン指数)・表面張力・粘度と云われていて、表面張力とバランスに重要な関係にある粘度について、今号では224色のインクをJIS規格の基づき科学的検証を行っています
(テキスト36ページ)
こちらページは、編集部新人室井が担当、清水編集長から「いま一番インクを知っているのは彼女です」と言わしめたほど(*^_^*)
粘度って?
粘度が低いインクとはペンになじみやすく、いわゆるさらさら書けるインクとなる、またメンテナンスの面でも洗浄しやすく、ペンに優しいとも云えるが反面フラットでやや淡泊な印象もある。
ぎゃくに粘度が高いインクになると、ペンポイントの滑りがよく、なめらかな書き味を堪能できる、でも乾きが遅くページの裏写りしやすくなる特徴もある。
一例を紹介すると、今回の検査で一番粘度が高かったのが「プラチナ万年筆顔料カーボンブラック」同じ顔料系インク「モンブランパーマネントブルー」と比較してもほぼ2倍の数値が出てます。
数値から感触をつかむの難しいので、今ご自身でお使いのインクを試されてみて次のインクにトライしてみてください。
チラ見せ
表紙にまつわるエピソード
「趣味の文具箱」の歴代の表紙はいわゆる「物撮り」で”静”の写真がほとんどでしたが、今回インク特集ということで、インクをどんな風に表現できるかの思考と苦労がうかがえます。
ペン先から水の中に名が出る美しいブルーのインクがまるで生き物のように感じられます。
この1枚にために、試されたインク・コンバータそして数100枚のカットから選ばれたのがこの1枚。
インク:パイロット色色彩「紺碧」
コンバータ:パイロットCON70
このカットの為にほぼ徹夜だったとか、井浦副編集長お疲れ様でした。
万年筆で書きたくなるまとめ
1時間のトークショーでは聞き足りないお話や質問、またここで書くコトができないエピソードもたくさんあってあっという間のひとときでした。
KAKUNOを筆頭に低価格万年筆が大ヒット!若いユーザの増加、また日本国内だけでなくアジアからも日本へ文具を購入するためにやってる海外の文具ファン。
デジタル化が急加速する現代において「書く」ことがまた見直されていることも、必然の流れのようにも感じます。
サラリーマン時代のボクは「書く」事が仕事であったけれど、それは事務的な行為であり作業であり、いまのよう「書く」が楽しいと感じるのは、ペンだけでなくインクや楽しい気分を高揚させてくれるメディア「趣味の文具箱」、そしてそれらのツール・万年筆やインクなどを提供・販売してくれる「ナガサワ文具センター」のおかげだととホント最近感じます。
とはいえ?「趣味の文具箱」を買う度に物欲ならぬ「筆欲」がそそられて、次の原稿料でこのペンをとか、このインクはボクに(きっと)ピッタリだ!とか・・・
まるで「悪魔の書」(笑)
イベントでお会いする清水編集長・井浦副編集長の優しい笑顔が段々とコワクなってきた今日この頃(笑)→ウソです!
大丈夫、まだボクはこの沼に落ちてはいない・・・はず。
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