モレスキン限定版は使い方に迷ってしまう罪なノートブック [文具]

モレスキン限定版は使い方に迷ってしまう罪なノートブック

モレスキンはイタリア・モレスキン社から販売されているノートブック。
モレスキンの名前は１９世紀後半のフランスで生まれ、手工業により製造で、パブロ・ピカソやヴィンセント・ヴァンゴッホ、アーネスト・ヘミングウェイらに愛された伝説のノートブックと言われています。
多くのファンから惜しまれながら、1986年に生産が終了してしまいました。

その後、1998年に現在のモレスキン社が発売を再開し、定番だった黒くて硬い表紙のノートブック（classic）をはじめ、近年では女性でも気軽につかえるポップなカラーバリエーションも広がり、昔ながらのファンをから新しいユーザーへと拡大してきています。
モレスキンの名は、現在もカリスマ的な一面もそのままに伝説のノートブックとして、作家・アーチスト・ビジネスマンなどから、今も支持を集めているブランドです。

限定版モレスキン

手帳ファンなら一度はその名前を耳したことがあるブランドがモレスキンです。
その人気のひとつが、毎年発売になる魅力的な限定版モデルにあります。
前回の記事でも紹介したNikonとのコラボレーションノートブックのように、相互（Nikon×MOLESKINE）に引き立つ組み合わせで販売を仕掛けてくるので、本来の「書く」目的のためのノートブックとしてだけでなく「所有欲」まで、くすぐられてしまいます。
今回は、限定版MOLESKINEの魅力と、さらに「所有欲」を起こさせる、お店で買えないMOLESKINのお話しです。

2015年限定モレスキン

2015年の展示会で発表された限定版MOLESKINEから紹介します。

ブルーノートエディション

JAZZファンには、お馴染みのレーベル「ブルーノート」から、アーチストや音楽をイメージした装丁で、自分自身の音楽CDノートブックに使いたくなる1冊。

Jazzファンにたまらなブルーノートエディション

ドラえもんエディション

日本を代表する漫画「ドラえもん」。発表会で見た時はまさか！と叫んでしまったほどの驚きでした。アジア地区限定の販売で、日本では発売と同時に大人気でした。
ボクは「ドラえもん」が大好きな友人の出産祝いにプレゼントしました、受け取った本人は「育児の記録」として愛用してくれているようです。

ドラえもんエディション

コカコーラエディション

老若男女だれからも愛されるグローバル清涼飲料水のコカコーラ。
コカコーラカラーとMOLESKINEが良く似合い装丁で、夏休みの想い出ノートブックにしたくなる1冊。

コカコーラエディション

映画のモレスキン

MOLESKINEclassicは、ノートブックにブランドロゴを主張しないデザインから、見る人が見ればあきらかにMOLESKINEでも、ぱっと見ではただの黒いノートブックとしか一般の人にはわかりません。

そのおかげで？映画の小道具としても広く愛用されています。

MOLESKINE登場作品

「アメリ」

2000年　主演：オドレイ・トトゥ　主人公アメリが手にメモするノート。

「ナショナルトレジャー」

2004年　主演：ニコラス・ケイジ　お宝の暗号が書かれたノート。

「シャル・ウィ・ダンス？」

2004年　主演：リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス　お二人が愛用しているノート。

「ダ・ヴィンチ・コード」

2006年　主演：トム・ハンクス　主人公ラングドン教授の講演時に使っているノート。
裏話：シーンとしてノートが写るのは1カットですが、らしく見せるための全てのページに書き込みを施したそうです。

「プラダを着た悪魔」

2006年　主演：アン・ハサウェイ　主人公アンドレア（アン）が鬼編集長から指示をメモするノート。

「マンマ・ミーア！」

2008年　主演：アマンダ・セイフライド、ピアーズ・プロナズン　サム（ピアーズ）がソフィ（アマンダ）に似顔絵をヨットで描くシーン。

以上はMOLESKINEの公式サイトで公開されている情報ですが、ボクが見た映画で出てきた作品がこちら（非公式です）

「マイティーソー」

2011年　主演：クリム・ヘムワーズ、ナタリー・ポートマン　ジェーン（ナタリー）の研究ノート、シールドに奪われソー（クリム）が取り返す。

「ゴーストライター」

2011年　主演：ユアン・マクレガー　主人公のゴーストライター（ユアン）が手にているノート。

「GODZILLA」

2014年　出演：渡辺謙　アメリカ空母の中で芹沢博士（渡辺）が手にしているノート。

映画の名脇役を演じることもあるMOLESKINEですが、映画とコラボレーションした限定版もありました。

STAR WARSエディション

2011年秋に発売になった初めてのSTAR WARS MOLESKINE。 現在は毎年スケジュールダイヤリーが定番として発売されていますが、STARWARSのロゴが入ったノートブックは衝撃的でした。

衝撃のSTARWARS

付録には映画STARWARSが公開された1977年のアメリカ版のポスターを再現したミニポスターがポケットに入っていました。

付録ポスター

ホビットエディション

「ホビット」は2012年に公開されたニュージーランドのファンタジー映画
大ヒットした「ロードオブザリング」（原作では指輪物語）の前日譚を映画化、この映画とのコラボレーションで、MOLESKINEとしては初めワインカラーのような表紙カラーが登場。
この色に惹かれてつい数冊買ってしまった想い出があります。
「ホビット」は全３部作として、2013年2014年に続けて公開されましたが、ホビットエディションもデザインを替えて限定版として発売されました。
付録には物語の舞台となった、架空の国「中つ国（ Middle-earth）」の地図がついていて、手帳ファンだけでなく、原作・映画ファンからも注目を集めた1冊。

付録は折りたたまれて、MOLESKINEの特徴とも言えるポケットに入っています。

第1弾が発売された当時、MOLESKINEアトリエshopとonline shopのみでの販売だったため、ネットオークションでは高額で取引されたというお話しもあったほどでした。

お店で買えないモレスキン

モレスキンが販売する定番・限定番モレスキンの他にも、企業コラボモレスキン（パーソナライズ版モレスキン）といものがあって、まったく市販売されないものや、特定の店舗でしか購入できないモデルもあります。

スタジオジブリモレスキン

ジブリの森美術館エディション

表紙にはエンボス加工を施したエンブレムが刻印されています。

エンブレム

三鷹ジブリの森美術館でのみ販売されていたモレスキン
中身はプレーン（無地）で、自由に想像して描いてほしいという、ジブリからのメッセージがこめられたノートブック。

中身はプレーン（ラージサイズ）

さらにはこんな限定版も
映画「紅の豚」エディション

紅の豚エディション

主人公ポルコ・ロッソ愛機「サボイアS.21試作戦闘飛行艇」のカラー赤をイメージに、いやそのままのカラーリングで登場。
「豚」ファンには涙ものの1冊。

「飛ばない豚はただの豚だ」ポルコ・ロッソ

その他の限定版MOLESKINE

星の王子様

今はスケジュールダイヤリーがほぼ定番として販売されています。

星の王子様エディション

ミュージアムコレクション

ヴァンゴッホミュージアムエディション

ミュージアムは、アムステルダムにあるゴッホミュージアムで限定発売されていたモデルですが、モレスキンファンからの熱い要望で、2003年から一般販売されました、装丁に美しい山東織りのシルクを使用した、6色展開のスペシャルカバーが他のMOLESKINEにない輝きを放っています。

パックマン

パックマンエディション

ゲーム「パックマン」の30周年を記念して発売されたモデルで種類は全5種類。ポケットサイズにはキャラクター、ラージサイズにはゲームの「迷路」が光沢でプリントされています。
ギフトボックス入りのヴォランノートブック4冊セットには、それぞれ異なる表紙に、ゲームのキャラクターがシルバーでエンボス加工されていました。発売は2010年11月

the Audio Cassette 50th Anniversary 限定版オーディオカセットノートブック

カセットテープエディション

アナログ時代の象徴「カセットテープ」誕生50年を記念して発売されたモデル。
シンプルな長方形・ポータブル性・持つもが作り出すコンテンツを記録するメディアという、カセットテープとMOLESKINEの持つ共通点から生まれたスペシャルエディションでした。
発売は2012年秋

お店買えないMOLESKINE

MOLESKINEは企業や団体からの申し込みでパーソナライズ版モレスキンを作っています。
ハーバード大学デザイン学部では、教室での授業を補完する校外実習としてフィールド・トリップを教育課程に組み込み、学生たちに異なる創作環境を体験させています。
そのツールのひとつとして、大学の校章が刻印されたMOLESKINEを学生に配布しています。

スターバックスモレスキン
2014年に日本スターバックスは国内1000店舗を超えました。
それを記念して、スターバックスコーヒーのパーソナライズ版モレスキンが作成されて、各店舗のパートナー（スタッフ）に配布されました。

ホントに残念ですが、このMOLESKINEは店頭では販売されず、またモレスキンファンの人たちに目に触れることなく、まさに「幻のモレスキン」になってしまいました。
一説にはパーソナライズ版モレスキンは販売目的は作ってもらえないとの説があるようです。

MOLESKINEではありませんが、似たデザインのノートが2016年の福袋にスターバックノートブックが入っていましたが、上記とはまったくの別物でした。

まとめ

モレスキンというのノートブックは実用性は申し分ない書き心地と、そのオーソドックスな装丁で、どんなシーンでも場の空気を損なわないオーラをまとったノートブックです。
その実用性だけに止まらない、オシャレで個性的な限定版はやっぱり、つい買って手元に置いておきたくなる魅力を放っています。
ボク自身、様々なノートブックを試しなら使っていますが、なにか惹かれるノートブックを見つけると、用途を考える前に「とりあえず買っておこう」になっていまします。
気がつけば、未使用新品ノートが十重二十重・・・。
文具ファンを殺すのには刃物はいりません「限定版」の３文字で、心臓をいとも簡単に貫けます。
この心境は文具ファンだけではないと思いたいです。