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青森県酸ヶ湯温泉でワーケーション[旅]

公開日: : 旅する文具, 旅行

青森県酸ヶ湯温泉でワーケーション

酸ヶ湯温泉旅館


ワーケーションという言葉がメディアで取り上げられるらようになり、日本人の働き方に対する意識が少しずつ変化してきている感触があります。

新型コロナウィルス感染症の拡大で、都市部をはじめ有名観光地のホテルでも宿泊客が減少して、dayユースのプランや、家族に気を使わず在宅ワークができる環境を提供するサービスも始まりました。
そんな在宅ワークとは、また別の形で地方の観光地が働きながら休暇も一緒に楽しむスタイル「ワーケーション」に対しても取り組みをはじめています。

青森県屈指の豪雪地帯、酸ヶ湯温泉でワーケション

湯治と仕事の両方がこなせる酸ヶ湯温泉旅館


 今回おじゃましたのは、青森県にある酸ヶ湯温泉旅館。
天気予報を見ていると、毎年豪雪地帯の代表のようにニュースとしてながれるのが、ここ酸ヶ湯温泉です。
2022年も北日本日本ではトップクラスの4メートル近い積雪でした。
青森市内から続く国道103号線も、冬季はこの酸ヶ湯温泉、八甲田ホテルから先は通行止めになり、ひとつ間違えれば陸の孤島のような位置にあります。
こんな環境下にある、酸ヶ湯温泉に訪れる客というのは、近隣でスキーを楽しむ人あるいは、昔ながらの湯治客になります。

 私が初めて酸ヶ湯温泉に訪れたのは2013年の冬、その当時は温泉と八甲田山の樹氷目当てでしたが、2020年に宿泊棟の一部が改装されて、ベッドの客室(元々は湯治宿だったので全て和室だったようです)に加えて、宿泊客が利用できる御鷹々々サロン(おんたかたかたかサロン)が、お目見えしました。
それ以前の酸ヶ湯温泉といえば、フロント付近の一部でwifiが利用できるのみで、キャリアによっては携帯電話の電波もちょっと心許ない環境でしたが、この改装でフロントをはじめ湯治棟の客室でもwifiが使えるようになりました。
その結果、新設された御鷹々々サロンはワーケーションとしても利用可能な宿泊施設に進化しました。

酸ヶ湯温泉施設

ヒバ千人風呂

混浴で知られるヒバ千人風呂


 酸ヶ湯温泉といえば「ヒバ千人風呂」には「熱の湯(ねつのゆ)」、「四分六分の湯」、打たせ湯「瀧の湯」、掛かり湯の「冷の湯」からなる、総ヒバ作りで畳約160畳ほどの広さのある大浴場が、この宿に訪れる宿泊客をつかんで止まない魅力のひとつです。

湯あみ着

 またこの「ヒバ千人風呂」は今では数少ない混浴の温泉とも知られ、秘湯ファンの間でも人気ですが、やはり女性の立場で微妙な気持ちもあるかもしれません。
そんな、女性客のために朝の8:00〜9:00、夜の20:00〜21:00は女性専用時間が設けられていて、異性の目のを気にすることなく「ヒバ千人風呂」を楽しめます。
また湯あみ着を着用することで、抵抗を少なくすることもでき、こちらは宿の売店でも販売されています。
今回、妻も一緒に宿泊して「ヒバ千人風呂」を体験しましたが、あまりにも浴場が暗い上に湯気でほとんど見えない状態だったので、以前利用した同じ混浴の宿鶴の湯の露天風呂よりも抵抗はなかったとの意見です。
入ってみたと思うい女のに参考になれば幸いです。

玉ノ湯

石鹸やシャワーが使える玉ノ湯(男女別湯)


 「ヒバ千人風呂」はお湯に浸かるためだけの湯船しかなく、身体を洗うための設備はありません。
湯治の基本は、入浴して温泉効果を纏って部屋で休むため逗留する間は石鹸は使いません。
とはいえ、数週間から数ヶ月も逗留するひとも少なく、2日〜3日で帰路につく人にはやはり、洗髪などはしたいところです。
そんな人には、シャワー設備を備えた「玉ノ湯」を利用しましょう。
「ヒバ千人風呂」は基本的に混浴なので、時間を気にせずにお湯に浸かりたい人にもこちらの「玉ノ湯」は便利かもしれません。

湯治宿の醍醐味は自炊

設備の整った自炊場


 酸ヶ湯温泉旅館の自炊棟には4カ所の炊事場が備えられています。
料理場(流し場)、コンロ、電子レンジの他に、茶碗やお皿、鍋やフライパンなどの道具もひと通り揃います。
包丁はフロントでお願いする事になりますが、食材さえあれば簡単な食事はここ賄うことが可能です。

洗濯

洗濯機、乾燥機も完備


 長い滞在に欠かせないのは着替え、1日に何度も温泉に入ればタオルなども普段よりも多く必要になります。そんな、洗濯物も館内にあるランドリーを使って洗濯が可能です。
洗剤は別売になりますが、洗濯機(全自動と二層式)衣類乾燥機がそれぞれ1回(1時間)100円と街の中のコンランドリーも格安で使えるので、衣類などの荷物を少なめにしても大丈夫です。

御鷹々々サロン

御鷹々々サロン


 2019年夏に改装されて新しく館内にできた施設がこの御鷹々々サロン。
広い空間に、暖炉と手作りの椅子、そして窓側の席にはコンセントの設備があり、同時にフリーwifiの環境も充実しました。
このサロンができたおかげで、椅子に座って仕事に向かう事が可能になり、メールのやり取りや調べ物といったことも不自由なく行えて、ワーケションとしての環境も申し分ありません。
設備には給湯サービスもあり、自由にお茶や持ち込みのコーヒーや自動販売機で購入したドリンクも楽しめます。(2022年2月は新型コロナウィルス対策のため飲食は禁止になっています)

食材の買い出し

行政などの窓口がはいっている施設アウガ


 青森駅から酸ヶ湯温泉まで、公共の交通機関JRバスは1日3本ありますが、12時代が最終です。
宿泊客の場合は、事前予約制になりますが14:00の送迎バスを利用できます。
もし自炊をお考えなら、青森駅で送迎バスまでの時間を有効的に使って、食材の買い出しをしておきましょう。

アウガ地下1階、鮮魚などがならぶ新鮮市場


 酸ヶ湯温泉旅館の送迎場所である施設アウガの地下1階には、鮮魚などを取り扱う新鮮市場があり、鮮度の高いマグロやホタテが並びます。
かつては、観光客や湯治客が多かった時代には大いに賑わった市場だったのかも知れませんが、現在では、そういったお店も以前に比べて少なくなったように感じます。

食材ならなんでも揃うコープアカシア館


数泊程度なら、コンビニエンスストアで惣菜を揃えるも楽しいかもしれませんが、地元のスーパーマーケットには地元の店舗ならではの食材などが並んでいるのも、時間に余裕があれば覗いて見るもの面白いです。
オススメは青森駅西口から徒歩10分ほどの場所にある生協「コープアカシア館」、野菜や肉など毎日の生活に欠かせない食材が豊富で、ここだけで逗留中の食材の全てがまかなえそうです。
また棟続きには100円均一ショップもあり、キッチン雑貨もここで揃えることができるので、ここは外せません。

酸ヶ湯温泉の外での楽しみ方

宿を一歩出れば、そこは背丈よりも深い雪の壁に覆われた世界です。

八甲田ロープウェイで白銀の世界へ

ロープウェイの終着駅は白銀に輝く氷の世界


 宿から20分ほど車で下った所に八甲田ロープウェイがあり、約100人が一度に乗れるゴンドラが、一気に山頂へと運んでくれます。
スキーはしなくても、山頂まで行くと、やはりこの冬の季節の風物詩「樹氷」や「スノーモンスター」を見る事ができる他、津軽海峡や岩木富士を見渡せるロケーションもまた格別でです。

八甲田山で最強のツールになるスノーシュー


欲を言えば、スノーシュー(かんじき)があれば、多少雪が深い場所や新雪の上でも歩きやすくなるので、興味がある人は用意しておくと人が足を踏み入れていない場所でも入っていって写真を撮ることも可能になり、YouTuberの人にはインパクトのある映像を記録に残せます。

酸ヶ湯温泉旅館からはロープウェイののりばまで送迎バスがあるので、前日までに天気予報と相談して予約しておくことをオススメします。

八甲田ホテルでティータイム

八甲田ホテル


 酸ヶ湯温泉旅館から約1Kmほど離れた場所にある八甲田ホテル。
この八甲田ホテルでちょっと贅沢なランチを楽しむには、現在予約が必要だが、喫茶は予約なしでも利用することができる。

喫茶は誰でも利用が可能です。


雪の季節は、足元も悪く歩くと30分ほどかかるが、八甲田山ホテル側の都合が合えば送迎もしてくれるので、それは安心してください。
猛吹雪でもなければ、北日本随一の豪雪地帯であるこのエリア、身の丈を越える積雪を眺めながら冬の散歩を楽しんで見るも一興かもしれません。

旅のヒント!

荷物はまとめて宅配便で宿を送っておくと便利です


酸ヶ湯温泉旅館で逗留するなら、荷物は事前にまとめて宿へ送っておこう。
現在宿泊の主流はスキー客で、必然スキー板などの大きな荷物は移動の際に邪魔になります、そういった宿泊客は板もふくめてウエアーも宿に送るひとが多いので、スキー客じゃなくてもちゃんと預かってくれます。
帰路、駅での移動や空港での荷物チェックなど、荷物が少ないとストレスも疲労も格段に軽減することになり、より旅を楽しむ事に専念できます。

旅する文具

旅する文具


 原稿執筆のための原稿用紙に万年筆は必須として、今回役にたったのは、マスキングテープでした。
スナック菓子に封をするのにも、宅配便で送った皿などを新聞紙で包み止めるのにもとても便利でした。

マスキングテープをもっと楽しくをコンセプトにしたコクヨ「ボビン」


まるまる持ってくるのではなく、コクヨのボビンで小さく小巻にしたものを数本ペンケースに入れてくことで、かさばることなくしっかり役目を果たしてくれました。

筆記具なども宅配便の荷物に入れておくと、お気に入りのアイテムをいっぱい持ち込む事ができます、そこはお好みに合わせて携帯するペンケースと荷物と一緒に送るペンケースを分ける手も有りですね。

まとめ

旅先でワーケション

 2013年に初めてここ酸ヶ湯温泉に訪れた時の目的は、温泉と八甲田山の樹氷でした。
2020年に改装されて、御鷹々々(おんたかたかたか)サロンとwifi環境が整った事で、ワーケーションとしての利用価値を見つけて、目的のひとつに仕事が加わりました。
2022年は、滞在中に受けた原稿も含めて数本の原稿をここ酸ヶ湯温泉旅館内で書き上げることができ、フリーランスの身としては十分ワーケションとして活用できることが証明できました。
私の場合は、特殊なケースかもしれませんが、ワーケションでは100%仕事に時間を費やすわけではないので、この環境下でできる事、できない事を割り切って、それぞれの立場でワークとバケーションの両方を楽しめる方法を見つけて欲しいと思います。

旅する文具 コクヨのボビン


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Comment

  1. 正田悦子 より:

    はじめまして(笑)。

    よろしくお願いします。

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