メタシルと他社から登場した金属鉛筆の筆記比較[文具]
公開日:
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最終更新日:2023/12/20
文房具
サンスターメタシルと各社から登場した金属鉛筆の筆記比較
金属鉛筆
サンスター(バンダイナムコ)から2022年に発売された金属鉛筆(メタルペンシル)「metacil」
金属軸の先に、黒鉛と金属を融合させた特殊な芯を採用して、鉛筆のように削る必要がないというもので、発売と同時に大ヒット!
そして2023年11月に、ショートサイズの「メタシルポケット」が発売になり、金属ペン先を採用した筆記具の一般化がさらに加速した感じがします。
メタシルが異例のヒット商品になったことで、やはり柳の下の2匹目、3匹目のどじょうが出現、選択肢の幅がひろがったとも言えそうです。
金属鉛筆のメリット
金属鉛筆が各社から発売されるようになり、金属鉛筆のメリットを再確認してみます。
・手が汚れにくい(黒鉛が飛び散らない)
・消しゴムで消せる
・削る手間が省ける
・水性マーカーをつかっても滲みにくい
メリットがたくさんあるのは魅力的で、鉛筆削り器がない状態なら、複数本の鉛筆を筆箱に入れて持ち歩かないといけないところですが、これなら1本あれば事足りるといったメリットも備えています。
金属鉛筆のデメリット
・濃く筆記には向かない
・コストパフォーマンスはよろしくない
メーカーでは2H相当という触れ込みですが、感じ方は個人差があるかもしれませんし、使用する紙のによっても感じ方に差が出るように思えます。
特に小・中学生の場合、学校で使う鉛筆はB~2Bが主流なので、すくなくともHBクラスの濃さは欲しい所です。
比較検証
現在、入手できた金属鉛筆(メタシルはメタルペンシルと呼称していますが、この記事では金属鉛筆で統一します)
- サンスターmetacil(メタシル)
- ALLMIRAインクレス鉛筆
- ダイソーメタル鉛筆
- StilformAEON
写真の場合は光の反射等で正確な濃さを再現することが難しいので、最後にトンボ鉛筆のHBを比較に加えてみました。こちらをベースに考えてもらえれば幸いです。
解説・各社の金属鉛筆
サンスターmetacil(メタシル)
金属鉛筆のヒットの火付け役的な存在で、ほぼ鉛筆のデザインと握り心地は、だれでもがすっと入っていける世界観を持っています。
ひとつの金属ペン先で約16kmの筆記が可能な上に、替え芯も発売になったことで、使いやすさがアップ!さらに2023年に軸の短いモデル「metacilポケット」が発売されて、隙のない存在になりました。
ALLMIRAインクレス鉛筆
2022年Amazonで検索してヒットしたのがコチラ、興味本位で購入しましたが、こちらも遜色なく使うことができます。
芯先を交換することができないため、使い切りになっていまいますが、価格的には安いので、割り切ることも大切です。
見た目が、ドイツの筆記具ブランドLAMYsafariそっくりなので、知らない人が見るとLAMY?になってしまいそうです、また中に見える白いモノは消しゴムになっていて、LAMYsafariの筐体(あきらかにパチモノっぽい)の隙間を利用した感じがしますが、これはアイデアと好意的な目で見ておきましょう。
ダイソーメタル鉛筆
さまざまなドジョウを低価格で提供するダイソーからも金属鉛筆が発売されていました。
筆記距離は不明ですが100円(+税)で購入できる金属鉛筆としてはとても優秀です。
metacilと比べると少し硬め(微妙に)と感じる芯先で、そのせいか筆記した文字の視認性は悪くありません。
StilformAEON
ドイツのデザインブランドStilformが2022年末にクラウドファンディングに出展した金属鉛筆「StilformAEON」
付属していた、ほぼ永遠に使える?「エターナル」(黒鉛を含まない酸化メタルチップ)は、年老いた我が身には薄くて視認するがちょっとやっかいでしたが、黒鉛を含んだ「グラファイトチップ」(黒鉛メタルチップ)なら、エターナル(酸化メタルチップ)に比べて濃く滑らかな筆記が能です。
デザインも洗練されたかっこよさがあり、知人のデザイナーさんに見せると値段はどうでもいい、速攻で欲しいと言わしめた存在です。
但し、お値段はそれなりでアルミニウムボディは12100円、今回の撮影で使用しているTitanimMatteだと24200円也。
Stilform公式サイト
文具愛好家の考察
金属鉛筆はこれからの可能性をしめすプロダクトで、筆記具を複数本同時に持ち歩かなくて済む他、「metacil」「Stilform AEON」は、替え芯を使う事で消耗品の部分が少なく、ゴミが出にくくなるメリットも備えています。
使う度に削る必要がある鉛筆のデメリットを解消したのがシャープペンシルですが、シャープペンシルのデメリットは、均一な字幅を安定して筆記ができる(メリットでもありますが)けれど、鉛筆のように立てて書けば細い線(字幅)、寝かせて書けば太い線は描けないのが残念な点です。
金属鉛筆は、この字幅の調整をすることが可能なので、鉛筆が持つ魅力をも備えている点は評価に値する筆記具です。
あとは、濃さですね。よりくっきりはっきりと筆記した文字が認識できるようになり、コストの部分でも、お小遣いで気軽に手にする事ができれば、次の世代の筆記具としてのポジションを確保することができるのではでは?
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