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KA-KU万年筆大阪店インクラボでオリジナル万年筆インクを作る、はじめてでも安心ガイド[文具店]

公開日: : 文具店

KA-KU万年筆インクラボではじめてのオリジナル万年筆インクつくり体験

万年筆ファンの間では自分だけのオリジナル万年筆インクをつくるという事が静かなブームになっています。
プラチナ万年筆は昨年(2018年)、自宅でインクつくりが楽しめる「ミクサブルインク」全9色を新パッケージで発売して、自分オリジナルインクをつくる可能性をおおきく広げました。

とはいえ、何の知識や経験もなく一度に何色ものインクを買い求めるには、お金も必要になるという事で、まずは体験してみる場があればと思う人もいるのでは?

そんなひとにオススメしたいのが、KA-KU万年筆大阪店のインクラボ、ここならオリジナル万年筆インクつくりを手軽に体験する事ができます。

KA-KU万年筆大阪店

KA-KU万年筆大阪店

2018年大阪難波に新しくオープンした商業施設スカイオの5階にKA-KU万年筆大阪店が出店しました。
店内は白を基調にした生活感と明るさが特徴で、万年筆をはじめ紙文具が並びます。


もちろん万年筆インクの品揃えも豊富でざっと数えてみると、モンブランやペリカンと言った海外有名ブランドからヤンセン・ロバートオースター、最近話題の台湾ブランドiPaperに藍濃道具店のインクなど約300種類のインクが万年筆インクファンのニーズに応えてくれます。

インクラボ


KA-KUインクラボではあらかじめ24色のインクと必要なツールがすべて用意させています、なので手ぶらでもOK、その場でスタッフの方がしっかりサポートしてくれるのではじめての安心してインク作りを楽しめます。

ワンポイントガイド

はじめてのインクラボで迷わないためには、事前に作りたい色をイメージしておくとをオススメします。

例えば、ブルー系にしようとか深みのあるグリーンを作りたいとか、旅行中に出会ったあの風景の色を再現したいといった、抽象的なものからズバリポイントを絞ったモノまで、自分のイメージを持ってインクラボに向かえば、よりスムーズに作業に取りかかることができます。

今回ボクはなんばスカイオの早朝の空を再現したインクを作ろうと、以前撮影した写真を持参しました。(スカイオとスイスホテルの隙間から除く空の色をイメージ)

ポイント:事前の準備ではまず作りたい色をイメージしておくことが大切です。

イメージ写真

STEP1・色を決める

どんな色のインクを作るのか方向性を決める

テーブルにはインク24色の単色見本とそれぞれを1:1で配合したカラーチャート表が用意されています。
これを元に、自分がイメージする色に近い配合を見つけて、備え付けのカップにインクを落として1:1で実際に配合して、色を確認します。
印刷や写真の場合は、紙や光の状態で実際の色とは違ってみえる事があります。ただ、それらをすべてここで再現するには少々時間と手間がかかりすぎるので、このチャートはとても役にたちます。

24色の配合チャート

STEP2・インクを配合する

さっそくインクを配合してみよう!

テーブルに用意されたインクボトルから1滴づつカップに落として1:1から配合していきましょう。

カップに1滴ずつインクを落として混ぜます。

 

 

1:1の配合に別のインクを+1して、1:1:1としたり、ひとつのインクを増量して1:2の比率にしてみたりと組み合わせや比率を変えてみながら試してみましょう。

 

申し込みシート

申し込み用紙はそのまま配合表になっています、空白欄は配合の過程をメモしておきましょう。
例:⑪トロピカルブルー×1、⑮ブラックマジックブルー×1といった具合に。
インクには①〜㉔の番号が振られているので、インク名を書く時間を省きたい人は番号だけ書き込んでおいてもいいでしょう、何と何を混ぜたっけ?とならないように、あとからでも配合がわかるようにしておきましょう。
さらに配合した色も見本として塗り、メモやコメントを添えておくとあとからの確認も容易になります。

 

STEP3・試行錯誤

試行錯誤の配合の繰り返し

インクラボでの一番楽しくて苦しい時間です、1:1の配合で「あ!良い感じ」と思っても3色目を加えると「えっ!ちょっと違う?」やり直して「また違う!」

でもその過程で、「これってなんかいい色じゃない!?」という発見があったり・・・。

私の場合この行程に約1時間を費やしました。

結果、イメージにほど近い色?それでいて、この色で手紙を書きたくなる色にたどり着きました。

ワンポイントガイド

インクはそれぞれに特徴があり、混ざりやすい色と混ざりにくい色があります。赤や青系のインクは特にしっかり混ぜ合わせる事、緑系は主張が強く、グレー系は明度がアップす傾向にあるようです。
基本配合の際は、テーブルに用意されているマドラーでしっかり混ぜ合わせる事が大切です。

 

STEP4・撹拌作業

この工程では機械を使ってインクが均一になるように時間をかけて丁寧に撹拌します。

最終の撹拌過程

ここからはお店のスタッフの方にお任せになるので、終了まで約20分楽しみに待ちます。

撹拌に約20分の時間を要するのはインク毎に特性があり、それをしっかり融合させるために必要な時間です。

*写真は取材のために特別に入れていただきましたが、通常は中に入れませんのでご容赦ください。

店内でインクや万年筆を見てまわるも良し、KA-KUカフェでコーヒーを飲みながら備え付けの雑誌を読みながら時間を過ごすのもOKです。

KAKUカフェでちょっと一服

 

STEP5・完成

KA-KU万年筆オリジナルインクボトルと箱に入れたれた自分オリジナルインクの完成です。
完成したインクは、やや暗いブルー(ほぼブルーブラック系)になりましたが、インクを伸ばしたときに現れる濃淡のグラデーションが気に入ってこの配合に至りました。

当初のイメージと比べるとほぼ近いような、ちょっと違うような・・・、でもこの色なら書いて見たいと思えた結果なのでとても満足しています。

あとは、個人の自由ですが、せっかくなのでインクに名前をつけてみましょう。

ボクは当初のイメージから「なんばスカイオブルー」と名付けました。

ついに完成!はじめてのオリジナル万年筆インク。

なんばスカイオブルーの完成

箱の中にはきょう作ったインクのレシピ配合表が添えられているので、次回はこの表で同じインクを作ってもらえます、この配合をベースにしてさらに新しいインク作りに挑むの事もできます。
また、インクボトルのラベルに自分で作ったインクに名前をつけて書いておくとより愛着も沸いてきそうです。

 

インクラボ、オリジナル万年筆インクつくりのまとめ

結論から伝えると「オリジナルインク作りはとても難しい」のひと言につきます。
イメージ通りの色を再現するには時間と根気が必要で、そこにたどり着くのは至難の業といって過言ではないです。
インクラボではイメージ通りのインクを完成させる事がゴールではなく、様々な色を混ぜ合わせると事で色の奥深さを感じそして発見する、時にはイメージした色ではなくプロセスの過程で思いがけず出会った色に一期一会を感じる事もまたオリジナルインク作りの楽しさといえるでしょう。

データ
KA-KU万年筆大阪店
住所 〒542-0076 大阪府大阪市中央区難波5丁目1−60 なんばスカイオ 5F
電話 06-6619-9147
営業時間 10:00〜21:00
URL http://sakai-grp.jp

インクラボ
料金 1回 ¥2000-(消費税別)
1瓶 30ml
予約:不要ですが、週末や祝祭日は混み合う事があるので、事前に電話で確認してみてください。
時間:KA-KU万年筆大阪店では時間制限を設けていませんが、混雑時は利用者が気持ちよくすごせるようご協力ください・
1回の配合から撹拌までのプロセスには最短で約1時間、じっくりだと2時間程度の必要です。
また夜のご利用は閉店時間の2時間前には申し込みをお済ませください。

KA-KU奈良店でも同様のインクラボを併設、オリジナル万年筆インクつくりを体験できます。

近鉄奈良線・近鉄京都線沿線の方はこちらのお店が便利です。

住所:〒631-8511 奈良県奈良市西大寺東町2丁目4−1
   近鉄百貨店奈良店
最寄り駅:大和西大寺駅 徒歩5分


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