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mini6のシステム手帳にスリムなナローサイズが登場[文具]

公開日: : システム手帳

システム手帳に新規格、M6モデルにスリムなナローサイズが登場。

システム手帳


いま、システム手帳がかつての勢いを取り戻しつつあります。
昭和の時代、バブル期のビジネスマンのシンボルのような存在でだった、あのぶ厚いシステム手帳は、景気の後退、デジタルデバイスの登場で、一時期大きな文具店の店頭でも隅に追いやられる状況でしたが、ここ数年で状況が変化してきました。

復活のシステム手帳

2016年ASHFORDの30周年記念イベント


 システム手帳復活は、デジタルが主流になったことの反動でアナログが見直されたこと、手帳ブームで手書きの良さや、思考はやっぱりアナログだよね!とか、様々な要因が絡み合ってのこと思いますが、その一翼を担っているのは、やはり日本の老舗ブランドASHFORD(アシュフォード)の存在抜きには考えられません。
手帳ブームの最中、ASHFORD創業30周年の記念イヤーに、大々的にキャンペーン・イベントを展開した結果、システム手帳の新しい魅力に気付いた新旧のユーザーがこれに反応して、ふたたび文具店の店頭に返り咲きました。

新規ユーザーの登場

 2021年東京にある老舗の文具店、銀座伊東屋さんで開催された「システム手帳フェア」の初日にお邪魔したところ、特設会場は入場規制がひかれるほどの人気振りで、しかも来場者の9割近くが女性という、かつてビジネスマン(男性)のツールだったシステム手帳とは異なる空気を感じました。
昭和のシステム手帳と今のモデルが極端なデザインや構造の変化が見られないことが、システム手帳が変化したというよりも、ユーザーのニーズに変化が生まれたととらえるべきなんでよう。
ただし、ユーザーの変化に各メーカーも対応して、かつては牛革(安いモデル塩化ビニールもありました)が中心でしたが、2022年ころ?ガルーシャ(アカエイ)の革をつかったモデルが登場、こちらも女性を中心に人気を集めています。

ASHFORDの功績

30周年記念モデルが続々登場


 2018年に創業30周年を迎えた、ASHFORDはこの年に記念のイベントを企画、筆者も東京の代官山蔦屋書店まで取材にお邪魔したが、かつての復刻モデルから新製品に限定モデルを次々と発表、ついていけないほどのラッシュに飲まれた感があります。
そのなかで、この頃専門店でもすでに店頭から姿を消していたM5(マイクロ5穴)システム手帳の新しいモデルを発表し、いまに至るM5ブームの発端となりました。

M6時代が来る!


 と豪語したのは雑誌「趣味の文具箱」(ヘリテージ刊・季刊誌)の清水元編集長(現在は統括プロデューサー)
M5が全盛だった3年ほど前にそう語っていた清水さんでしたが、昨年からM6(マイクロ6穴あるいはmini6穴)システム手帳の種類が増えはじめてきました。
さらに、2023年(2022年にはすでに出ていたかも)に、「趣味の文具箱」とASHFORDがタッグを組んで、M6システム手帳のスリムモデル「カレン・ミニ6ナロー」を発表。
現在、趣味の文具箱のオンラインショップ「システム手帳パラダイス」で販売中です。
・趣味の文具箱オンラインサイト
自分でトレンドを生み出そうとしているのも凄いし、それを作ってしまうメーカーも凄い。

備考:ナローサイズというのは、はじめての言葉ではく、すでにバイブルサイズのシステム手帳にもある規格で、M6の場合は幅M5と同じで高さがあり面積比は120%、スリムなのでジーンズの後ろポケットに収まりがいいサイズです。

カレンM6ナロー

M6ナロー「カレン」


 革製のカレンM6ナロー(以下カレン)は質感の良さに加えて、かっこよさ、携帯性に優れたシステム手帳で、背広の内ポケットや女性向けのポーチにマッチしたサイズです。
収まりの良さでは、M5も同様ですが、M6の場合背広の内ポケットよりもシャツの胸ポケット向けで、筆記面積を求めるならM6ナローに軍配があがります。

M6ナローの課題

M6サイズ比較(右がM6ナローサイズ)


 筆記容量においてM5を上回るM6ナローですが、新しく生まれた規格だけにデメリットもあり、1番の問題はリフィルの種類。
趣味の文具箱オリジナル商品(ASHFORD製)のため、他社(デザインフィルやレイメイ藤井など)システム手帳を手掛けるメーカーからはまだ発売されていないため、互換性のリフィルがない(2023年11月現在)ため、購入は趣味の文具箱の上記サイトからのみになっているのが現状です。
デジタルカメラの記録デバイスで例えるなら、SONYのメモリースティックになるのか?SDカードのように業界標準にまでなるのか?これからの動向が気になります。

自腹で試し買い


 ともあれ、つかってみないとわかららないのが新製品で、2023年11月ナガサワ文具センター梅田茶屋町店(大阪)で開催された「システム手帳サミット」の会場で、M6ナローサイズのリフィルを保存するバインダー「ヨークM6ナロー」と専用リフィルを購入して、試用してみることにしました。

保管用のバインダーとはいえ、作りはしっかりしているので、メモ帳として十分使用はかのうで、数回使った見た感想ですが、革製の専用バインダー「カレン」が欲しくなります。

文具愛好家の考察

 M6のシステム手帳を以前に使っていたことがあり、特に便利に感じていたのは、JRの乗車券(いまのようなクレジットカードサイズではない)あるいは企画切符などが丁度収まる寸法だったのですが、M6に関しては複雑な事情で幅の異なる2種類があって、現在リフィルが販売されているの生き残った幅の広い方で、これが最近M6を使わなくなった理由でです。
これで、M6ユーザーに復帰するか否かはまだわかりませんが、リフィルの問題はM6用のパンチ(穴開け器)があれば解決しますし、M6とM5のピッチ(穴の間隔)は19.05mmと同じなので、M5用リフィルと組み合わせて使えば、用途の可能性は増えていくように思えます。
不安と希望の両方を備えた?M6ナローサイズのシステム手帳に、ちょっと注目してほしいと思います。

備考

PLUS穴開けパンチ(移動式)

M6サイズの他、バイブルサイズ、システムデザイン(SD)のシステム手帳にも対応したマルチ穴開け器、1台あるとすこぶる便利です。

PLUS6穴パンチ

Amazon


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