*

金属製ペン先を採用した未体験筆記具「DRILLOG(ドリログ)」の魅力

公開日: : 万年筆, 文房具, 旅文具

金属製ペン先の筆記具「DRILLOG(ドリログ)」の魅力

ここ数年、文房具の業界では万年筆インクがブーム長く続いています、それと同時に「ガラスペン」にも、高い関心が寄せられて人気のブランドは半年待ちという状態です。

万年筆のように、コンバーター(万年筆にインク瓶からインクを吸い上げるためのユニット)に吸入する手間もなく、いつでも好きな時に好きなインクが使えるというメリットは、ガラスペンの大きなアドバンテージでもあります。

そんなインク愛好家や、ガラスペンが大好きとユーザー、もちろん既存の万年筆ファンをふくむすべての文房具好きが息をのむ新しい筆記具が登場、クールでスタイリッシュな金属製のペン先を持つつけペン「DRILLOG(どりろぐ)」が今筆記具界で大きな話題になっています。

有限会社シオン

「DRILLOG」を製造販売しているのは、岐阜県美濃市で精密機器などを手掛ける有限会社シオン、もちろん文房具を主に製造しているメーカーではありません。

同社の優れた技術をつかったコマ(くるくる回るあの独楽)を工芸品として、東京の代官山蔦屋書店に出展したのがきっかけで、世界でも類を見ない金属ペン先のつけペン「DRILLOG」が誕生、2019年の東京インターナショナルペンショーに出展し、会場に訪れた目の肥えた万年筆ファンやガラスペンファンから熱い注目を集めました。

以降、東京では代官山蔦屋書店や銀座蔦屋書店、関西では神戸のナガサワ文具センター本店(DEN)や梅田茶屋町店でも取り扱いがはじまり、各地で開催されるペンショーや文具のイベントにも積極的にブースを出展するようになり、認知度はどんどんと広がっています。

 

ユニークな機構の金属つけペンDRILLOG

DRILLOG

金属製のペン先というのが、大きな特徴のDRILLOGにはさらにユニークな特徴を備えています。

まず、軸と同じ素材で作られた金属製のキャップは、精巧に作られたペン先を堅実にガードして、衝撃から守ってくれます。

ガラスペンはその構造から、外へ持ち出して使うには不向きな筆記具ですが、DRILLOGはガラスペンの弱点を見事に克服して、つけペンに翼を与えた「RedBull」のような筆記具といえます。

さらに、ペン先がユニット化していて、ネジを緩めると取り外して他の字幅に交換が可能になります。

ペン先ユニットと本体軸はそれぞれ別売

現在、DRILLOGの字幅は、0.8mm、0.5mm、0.2mmの3種類がラインナップされていて、軸1本でそれぞれペン先の字幅の交換ができるという画期的な機能を備えているので、軸1本にペン先だけ3個を持ち歩けば、荷物も少なく済むメリットもあります。

さらに?

1本で2本の筆記具になるDRILLOG TWINS

今回欲張りなボクが購入したのがTWINS

DRILLOGの本体軸のラインナップには「TWINS(ツインズ)」というモデルがあり、こちらは本体軸の左右両端にペン先のユニットが取り付けられる、「STAR WARS EP1」に登場したダースモールのライトセイバーを彷彿させるカッコよさがあり、1本で2本分の役割を果たしてくれる、省スペースとミニマム化にも優れたプロダクトです。

ユーザーにとってお得感のあるTWINSですが、取材してわかったのは、メーカーサイドからみると、加工の手間(工程)が多く、シングルモデルと比較するとコストもかかっているとのこと。

売れてほしいけれど、売れすぎるのも…

今後、新しいモデルの登場や、モデルチェンジのタイミングで価格が変動する可能性もありそうなので、気になる方はお早めに。

 

ペン先の洗浄


万年筆と比べて、ペン先の洗浄は実に簡単で、ガラスコップの中に水にさっと濯ぐだけで、インクは流れ落ちます。

もし、長く放置してペン先でインクが乾いてしまった状態でもでも、先の細いブラシ(歯ブラシなど)でこすって洗い落としても大丈夫です。

 

字幅のラインナップ

発売当初は、0.8mmと0.5mmでスタートしたDRILLOGですが、話題が話題を呼び、現在では多くの万年筆専門店の店頭に並ぶようになり、さらに細書きが可能な字幅のニーズから0,2mmが誕生し、3つ字幅のラインナップになりました。(0.2mmはイベント等で実際に試筆してからの対面販売となっています)

ラメインクやグラデーションのある筆記を楽しみたい人には0.8mmがオススメ

はじめての人には、0.5mmがオススメですが、太字やラメインクを楽しむのなら0.8mmがインク特性を発揮させることができます。

インクブームの中で、ひときわ人気を集めているラメインク(キラキラする金粉ら銀粉が入ったインク)は、万年筆では使いづらいデメリットがありますが、洗浄もしやすいDRILLOGなら心置きなくラメインクを楽しむ事ができます。

旅文具としてのDRILLOG

ガラスペンを持ち歩きたいというユーザーは少なからずいるようで、先日とあるメーカーからガラスペンを持ち歩くためのケースが発売されていました。

旅先にお気に入りのつけペン(これまではガラスペンでした)を安心安全に連れて行きたい、そんな願いをDRILLOGは叶えてくれました。

出張や取材で出かける機会が多いボクの場合、地元文具店で販売されている「ご当地インク」を購入して、すぐにインクを使えるのはじつに嬉しい限りです。

しかし、ここでわがままな問題がひとつ、自宅からDRILLOGと一緒に出かける際に、スマートにインクを持ち歩ける携帯ツールがまだ市場に見当たらないこと。

自ら工夫して作るか、あるいはメーカーからの登場を待つか!悩ましいところです。

 

DRILLOGの魅力のまとめ

金属ペン先を採用したDRILLOGの登場は、万年筆ファンにとっても意外なデビューでした。

おりしも、万年筆ブームから派生したインクブーム、そしてガラスペンブームの中で、万年筆とガラスペンの弱点を補う機能を持った画期的な筆記具とよべる存在になりました。

ペン先端は繊細な部分なので、金属だからという過信は禁物ですが、0.8mmペン先で筆記をしてみてわかりました、想像以上に滑らかで安心感と寄り添ってくれるのが金属ペン先を採用した筆記具DRILLOGです。

DRILLOG 公式サイトはコチラ


関連記事

文具の蔵Rihei アヒル店長に逢いに行く富士宮の文具旅[文具]

文具の蔵Rihei アヒル店長に逢いに行く! アヒルのがー太くんが店長をつとめるすてきな文具店があ

記事を読む

デスクで活躍プラチナ万年筆のデスクペン[文具]

デスクで活躍プラチナ万年筆のデスクペン 「デスクペン」 机上で使うことを前提につくられた

記事を読む

LIHIT LAB×無印良品 最強タッグで旅をより便利にするメモをつくる[文具バリスタ]

LIHIT LAB×無印良品 ツイストメモとポケットシールカードサイズのタッグがあたなの旅をより便利

記事を読む

サクラクレパスcraft_lab004はどう進化したのか?展示会から最速レポート [文具]

大人が胸を張って使える筆記具として登場したSAKURA craft_labシリーズの最新作は多機能ボ

記事を読む

ANKER 727 Charging Stationがあれば、旅先や出張先で超速充電ができてすこぶる便利![旅ツール]

ANKER 727 Charging Stationを持って旅をしてみました コロナ禍があけて

記事を読む

ラミーサファリを色鉛筆がわりに?[文具]

LAMY Safari 色えんぴつ化プロジェクト? ボクが愛用する日常万年筆ラミーサファリ

記事を読む

第3回台南ペンショーで発見!万年筆とそれに纏わるすてきな文具[レポート]

台南ペンショーで発見!万年筆とそれに纏わるすてきな文具 2018年9月東京ではじめてインタ

記事を読む

5月2日は「えんぴつ記念日」[文具]

ホントに楽しい鉛筆の世界 5月2日は「えんぴつ記念日」 1887年(明治20年)の5月2日は

記事を読む

いまだから買っておきたいパイロットコーポレーションのカスタム74[コラム]

いまだから買っておきたいパイロットコーポレーションのカスタム74  1992年に発売になった株

記事を読む

サクラクラフトラボ003、引力に導かれた筆記具の魅力[文具]

SAKURA craft_lab 003 引力を味方につけた筆記具の新しいスタイル sakura

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

LAMYSafariのペン先を交換[文具]

LAMYの人気万年筆Safariのペン先を交換する方法  万年筆

明石市立天文科学館のオリジナル文具[文具]

明石市立天文科学館のオリジナル文具 子午線の街明石 子午線の街

日本手帖の会主催・100冊書き比べ総選挙in神戸[レポ]

日本手帖の会主催・100冊書き比べ総選挙in神戸 横浜の市民団体

KawecoのスクラッチペンシルSketchUp5.6[文具]

カヴェコの5.6mmスケッチアップ カヴェコの5.6mm芯ホルダ

話題のコモンプレイスブックを楽しむ為のノートとペン・ジョインドットが発売[文具]

話題のコモンプレイスブックを楽しむ為のノートとペンジョインドットが登場

→もっと見る

PAGE TOP ↑